「アッ」
「ハッ」
「クッ」
擦りあげた煽情が中心から俺を揺るがす。
半開きの瞳の奥で、アイツの黒い目玉がちらついている。
「ウッ・・ハッ・・・ンン」
劣情と愛欲が腹ん中で踊っている。
頭ん中完全に狂っている。
吸った息すら熱い。
近藤の目が俺を見ている。
視姦だなんて冗談じゃない。
そんな安っぽいもんじゃない。
アレはなんだろう。あの目の奥にあるものは。
今日、ただ、下らない会話をした。
わかんねェ。
ただ会話を交わしただけなんだ。
なのに、俺をじっと見つめる近藤の目を、俺は今頃になって欲している。
冷たくも無けりゃ感情的でもない。
キラキラと輝いてもいなければ、嗜虐心をくすぐるわけでもない。
いつもとかわらない、他人とかわらない、なんら取り立てて不思議な所の無い、近藤の目。
なのにそれは脳裏に焼きついて俺を苛む。
「ア、アッ」
美人の姉ちゃんのおっぱいを想像するよりもはるかに欲望にまみれている。
近藤の目のその奥にある熱量が俺の中心をたぶらかして熱くする。
「こ、ん どォッ」
なんだよコレ。どうしたいんだよ俺。
俺はアイツの目の中に遠い昔に置き去りにした何かをみつけてしまったんだ。
腹の奥底で欲して欲して欲していたなんか甘くてあったけェもんがアイツの目の中にはあったんだ。
もう二度と戻らない、別に戻りたいわけでもない、特別なあの頃に辿り着けそうな気がして、眩暈がしたんだよ。コンチクショー。
「こん、どォッ」
彼の双眸が俺を捕らえて放さない。
吐き出した息さえ熱い。
ドロドロに犯されたみたいに中心が熱くて、ズルズルに溶けていく精神がキツイ。
はしたない声をあげて、擦りあげた感情を、なにか理解できない大きな渦に放り出してしまいたい。
興奮とか情欲とか妄想とか淫乱だとか、そんなもんさえ超越しちまって、腹の底を抉るような快楽というよりはもうコレはなんだってんだ拷問だろーがコノヤロー。
「アアッ」
「近藤」
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興奮するはずのない部分で興奮してるのってありえないくらいにいやらしいなぁとかええすみません